第四回 Webプロモーションの原点「費用対効果を考慮する」

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SEO において厳密な効果予測は困難である

Web サイトのプロモーションを行う際に最も困難を極めるのは、 費用対効果の算出ではないだろうか。従来から「広告は水物(みずもの)」などと言われているように、 プロモーションはあらかじめ効果を測定するのが非常に難しい。 大手代理店を中心とした、 過去の様々なデータを元に統計学を駆使して効果を予測する仕組みもあるようだが、 何せ相手は生身の人間であるので、 なかなか思い通りの結果には至らないようである。 現在確実に効果が予測できるプロモーションは、 購買や申込を対象にしたアフィリエイト広告のみではなかろうか。

実際われわれが SEO(検索エンジン対策)を提案する際に最も困るのが、 まさにこの費用対効果の算出となっている。 検索結果で上位に表示されることで良い効果を期待することが出来るものの、 その効果の度合いは予測できないのである。 現在ほとんどの SEO ファームでは、 対策に必要な作業工数を元にして積み上げ式で費用を算出しているが、 実際その対策費用が実利に見合うかどうかの判断は、 顧客任せになっているのが現状である。


効果予測を拒む要因

第一に、ある特定のキーワードが検索される回数が公開されていないため、 全体の母数を把握することが出来ない。 単一キーワードであれば、Yahoo! が有料で公開しているように把握できるものの、 複数キーワード(AND)の検索回数となると、全くのお手上げである。

第二に、検索サイトでは検索結果を1ページですべて表示できない場合、 複数ページに分けて表示しており、 常識的に考えると2ページ目、3ページ目と後になるにつれ表示回数は減少するはずである。 しかし、その減少率は経験則からある程度把握出来るものの、厳密な数値は分からない。

第三に、そもそもユーザーがどのようなキーワードを用いて検索を行うかが分からない。 前述の有料サービスなどを用いれば大まかな想定は可能であるが、 コンバージョン率までも考慮すると予測は不可能である。

第四に、クリック率が予測できない。 サーチワード広告では、平均すると4〜5%のようだが、ジャンルによって高い場合は10数%となり、 恐らく SEO においても同様に振れ幅があるものと想定される。 また、表示されるページが2ページ目、3ページ目と後になるにつれ当然ながらクリック率は下がるはずである。

第五に、最終的なコンバージョン率が予測できない。 例えば、生命保険を例にすると「保険」と検索する人よりは、 「終身保険(AND)資料請求」で検索するユーザーの方が、 よりアクセス数に対し資料請求を行う率は高いことが予想されるものの、 それがどの程度かは予想の域を越えることはない。


効果を予測することを諦めてよいのであろうか

しかし、以上挙げたことを逆説的に見ると、 「厳密な予測」は出来ないものの、「あいまいな予想」を実施することは可能である。 先に効果予測を妨げる要因で挙げた5つの指標を「予想」さえすれば、 大まかな効果を具体的数値として把握することが出来るはずである。

あくまでも参考値ではあるが、 表示の減少率は独自調査によると、 平均して1ページ追うごとに1/3〜1/4程度に減少することが分かっている。 また、検索回数は手元に具体的な数字がない場合でも、 日頃その業界に接している人であれば、 その単位が千か万か十万かぐらいは分かるはずである。

このようにして算出すれば、 費用対効果のブレの範囲がどの程度に収まるかを具体的な数値として得ることが出来る。 例えば先程の例で見れば、 「1件の保険の資料請求獲得に500円〜3000円のコストが予想される」といった結果が得られるはずである。

当然ながら下される判断としては、 最悪のケース(上の例では3000円)でも実利に見合えば GO であるし、 見合わない場合は要検討となるであろう。


予想で終わらせないために

SEO に限らず広告やプロモーション全般について言えることであるが、 「予想」や「予測」は事前に行っているものの、 効果そのものの「検証」、および次回施策への「活用」が十分なされていない場合が非常に多い。

先に挙げた5つの指標の中で、 「キーワードとコンバージョン率の関係」は後日十分に効果を検証する必要がある。 その他の3つの指標については、 検索サイト各社が数値を公表しない限りはあくまでも予想するしかない指標である (同時に日々変化していくものでもある)が、 「キーワード」や「コンバージョン率」に関しては、 一度上位にランキングされればサーバーログなどからより正確な数値が得られ、 次回の予想の精度は格段に高まることになる。


最後に

日本では残念ながら、事前に SEO の厳密な効果予測を行うことは難しいのが現状であるが、 後日「検証」と「活用」が出来る仕掛け作りを対策初期から行っていけば、 すぐに予想の精度はより高まっていくだろう。 そしてこの仕掛け作りこそがより高い成果を生み出し、 スピーディーな意思決定を実現する近道であることは言うまでもない。


第五回 SEO(検索エンジン対策)の実践「キーワード/キーワードフレーズを定める -- 1」